はじめの一歩(Hajime no Ippo) 11巻 あらすじ・感想

ボクシング / 少年 / 講談社
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東日本新人王トーナメント、その頂点へ至る道はあまりに険しい。幕之内一歩が次に相対するのは、鍛え上げられた肉体と卑劣な戦術を併せ持つ猛者。力でねじ伏せるだけでは届かない壁を前に、一歩は鷹村譲りの精神力で対抗する。恐怖を克服し、自らの拳が持つ意味を再確認する闘い。リングという四角い戦場に、魂の叫びが木霊する。ただ強いだけでなく、己の人生を賭してボクシングと向き合う男たちの、熱量が爆発する必読の十一巻。

⚠️ ネタバレを含みます。

小田裕介との一戦において、一歩はその拳の重みを決定的なまでに証明する。しかし、相手の技術と執念もまた一歩を追い詰める。小田の執拗なクリンチとラフプレーに翻弄され、一歩の顔面は鮮血に染まる。コーナーで見守る鴨川会長の喝が響き、一歩の心に火が灯る。セコンドに徹する鷹村の鋭い指摘により、一歩は「デンプシー・ロール」の萌芽となる体重移動の極意を無意識のうちに習得し始める。ただの力任せではない、計算されたコンビネーションが小田のガードを打ち砕き、一歩はリングの支配者へと変貌を遂げる。試合後、二人は拳を交えた者にしか分からない静かな敬意を分かち合う。勝利は通過点に過ぎない。しかし、この一戦を経て一歩の眼差しには、新人王という目標を超えた、世界を見据える王者の矜持が宿り始めている。一歩の身体能力と精神の乖離が埋まり、怪物としての片鱗が露わになる瞬間を、その目に焼き付けろ。

一歩対小田戦、ただの根性論かと思いきや、血に染まりながらも覚醒していく姿が尊すぎて語彙が消滅しました……。ラフプレーに苦しむ一歩へ放たれる鷹村の鋭い助言、これぞ強者の余裕。そして何より、デンプシー・ロールの萌芽ともいえる体重移動の極意を掴む瞬間はまさに神回。血と汗に塗れたリング上で二人が通じ合うラストには、全私が持ってかれました。強さを追い求め、王者の顔つきへ変わる一歩の成長に胸が熱い。何度も読み返してはこの尊い熱量を噛み締めています。最高。再読確定です。

著者森川ジョージ
出版社講談社
レーベル講談社コミックス
発売日2018-08-13
11巻11巻

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