はじめの一歩(Hajime no Ippo) 24巻 あらすじ・感想

ボクシング / 少年 / 講談社
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新人王の座を掴んだ幕之内一歩に待っていたのは、安寧ではなく、世界という巨大な壁への序章だった。突き抜けた才能が交錯するフェザー級のリングで、彼は自身の強さを根底から問われることになる。単なるパンチャーの域を超え、獲物を仕留める野獣へと進化を遂げるための試練。一歩の拳が空を切るたび、鴨川ジムの絆は強度を増し、リング上の孤独と情熱が熱く交差する。世界を本気で見据えた男が、血と汗に塗れながら真の強者へと変貌を遂げる苛烈な戦記。

⚠️ ネタバレを含みます。

新人王戦の熱狂も束の間、一歩は格上の千堂武士との因縁を軸に、次なる地平へと足を踏み出す。今回の戦いは、これまでの猪突猛進なスタイルが通用しない「理詰めの暴力」が襲いかかる過酷なものだ。相手の懐に潜り込むタイミングを徹底的に封じられ、一歩は初めて自らの武器であるデンプシー・ロールの死角を突きつけられる。焦燥と絶望の中で、彼はかつてないほどの死闘を展開。鷹村守が世界タイトルへの道筋を歩む傍らで、一歩もまた、ただのボクサーから、リングの支配者へと精神的な脱皮を果たす。鴨川会長の喝が魂を震わせ、一歩の右拳が相手の顎を打ち抜いた瞬間、彼が目指すのは国内の頂点ではないことが観客全員に伝わる。戦うたびに削り取られ、それでも修復されぬほどの熱量で再構築されていく彼の肉体。これは強さの定義が書き換えられる、紛れもない魂の衝突の記録だ。

新人王を経て一歩が直面する、格上との圧倒的な壁。ただのパンチャーから野獣へと変貌を遂げる過程が尊すぎて胸が苦しい……。特に千堂との因縁が交錯する中、デンプシー・ロールの死角を突かれる絶望的な展開には息を呑んだ。鷹村の背中を追い、魂を削りながら成長する一歩の姿に、リング上の孤独と絆の深さを強く感じさせられる。会長の喝と共に放たれた渾身の一撃には、彼が世界という高みを見据えた覚悟が宿っていて、心臓が持っていかれた。何度読み返しても胸が熱くなる、魂の衝突を描いた神巻。再読確定。

著者森川ジョージ
出版社講談社
レーベル講談社コミックス
発売日2024-06-06
24巻24巻

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