彼女、お借りします(Rent-A-Girlfriend) 9巻 あらすじ・感想

ラブコメ / 少年 / 講談社
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水原千鶴の誕生日、和也は一世一代の勝負に出る。彼女の偽りの顔を剥がし、本当の「一ノ瀬ちづる」を祝うために。しかし、るかの執拗なアプローチと、予期せぬ一ノ瀬家との接近が和也を追い詰める。単なるレンタル関係という壁は、誰にも壊せないほど強固に立ちはだかる。それでも和也は、彼女のために奔走する。この日、千鶴の心に刻まれた「特別」という名の熱が、嘘を本当の恋へと変えていく、衝動と献身の記念日。

⚠️ ネタバレを含みます。

千鶴の誕生日を祝うため、和也は自身のプライドをかなぐり捨ててサプライズを計画する。千鶴の自宅前で彼女を待ち伏せ、必死の覚悟でケーキを差し出すシーンは、本作屈指の情熱に満ちている。だが、そう易々と物語は進まない。和也の行動を監視するるかの存在が、常に空気を張り詰めさせる。るかは和也を強引に連れ出し、物理的にも精神的にも距離を詰めようと暗躍。二人の間にある「レンタル」という契約は、もはや関係の盾ではなく、和也の心を締め付ける足枷と化していた。 さらに物語は、千鶴の素顔が垣間見える一ノ瀬家との交流へとなだれ込む。飾られた姿ではない、誰かを想い悩む千鶴の脆さと強さ。和也は千鶴が抱える夢への執着を知り、ただの客としてではなく、彼女を支える唯一の理解者であろうと決意を固める。千鶴が和也に向ける眼差しには、明らかに以前とは異なる揺らぎが生じていた。誕生日という特別な夜が、二人の境界線を脆く崩し、偽りの関係を超えた「本物の感情」が交錯する瞬間を鮮やかに描き出している。

千鶴の誕生日に懸ける和也のひたむきさに、もう胸が苦しくて……!ケーキを手に必死になる姿、あれは完全に恋する乙女の顔ですよ。るかちゃんの追い上げで心臓が休まる暇もないけど、一ノ瀬としての彼女の脆さに触れた和也が、誰よりも深く彼女を理解しようとする展開が尊すぎて涙が出た。ただのレンタル関係から、本当の感情が零れ落ちる瞬間……。あの視線の揺らぎ、見逃せません。二人の境界線が崩れゆくこの感覚、全私が泣いた。これは再読確定。彼らの関係がどう変わるのか、続きを読まずにはいられない。

著者宮島礼吏
出版社講談社
レーベル講談社コミックス
発売日2019-03-15
9巻9巻

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