おやすみプンプン(Goodnight Punpun) 13巻 最新刊 あらすじ・感想

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神の如き絶対的な視線が突き刺さる混沌の街で、プンプンはもはや人間としての輪郭を失いかけている。自ら作り上げた歪な愛の形は、愛子という「光」を喪失したことで完全に瓦解した。かつて抱いた純粋な憧憬は腐敗し、血の滲むような現実が容赦なく彼を塗り潰す。本作は、残酷なまでの成長の果てに、一人の少年が神への贖罪ではなく、ただの「凡庸な生」を肯定するまでの壮絶な崩壊と再生の記録である。魂を削り取られた末に、彼が見た景色とは一体何なのか。 \n\n 【編集担当からのおすすめ情報】 \n 漫画表現の最前衛を突き詰め続けた\n浅野いにお氏が伝えたかった事は何だったのか!?\nこの物語を追い続けたあなたの目で\nそれを確かめてください!!\n\nプンプンと共に時を刻む\n特製腕時計付きプラス・アンコミックも同時発売!"

⚠️ ネタバレを含みます。

愛子の自死という決定的な断絶を経て、プンプンの精神は粉々に砕け散る。彼は自身の存在意義を愛子との心中という幻想に求めていたが、残されたのは虚無だけだった。物語は、彼女の亡骸を抱きながら逃避行を続けるプンプンの内面を、極限までドライかつ残酷に描き出す。やがて彼は、かつての友人たちや、自分を縛り付けていた神の幻影すらも自らの手で霧散させる。皮肉にも、社会から切り離され、誰にも認識されなくなったことで、彼はようやく「自分」という呪縛から解放された。物語の終盤、月日は流れ、プンプンはどこにでもいる平凡な男として、コンビニで働きながら淡々と日々を消費している。彼がかつて愛した少女の記憶は、今やノイズ混じりの日常の中に埋もれ、二度と戻らない。劇的な救済も、大団円の希望も存在しない。ただ、世界が残酷に、しかし平等に回り続けているという事実だけがそこにある。神の視点を失った彼は、もはや誰の目も気にすることなく、ただ濁った空を見上げながら、平凡な日常という名の終わらない孤独を生き抜く道を選択したのだ。

最終巻、言葉が出ない。愛子ちゃんの死という絶望の淵で、プンプンの中で何かが完全に壊れて、再構築されたんだね。逃避行の果てに彼が辿り着いたのは、劇的な救済でも破滅でもなく、あまりにも残酷で、でも確かにここにある「凡庸な生」という結末。誰にも認識されないことで呪縛から解き放たれ、ただ淡々と日常を消費し続ける彼の姿に、胸が締め付けられる……。救いはない、でもこの物語を最後まで見届けたという事実に心が震える。神の視点を失ったあとの彼を想うと涙が止まらない。あまりに美しくて、あまりに痛い。間違いなく再読確定の魂の記録。尊いとかそんな言葉じゃ足りない。

著者浅野いにお
出版社小学館
発売日2013-12-27
13巻13巻

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